CGTのプログラム

CGTのプログラムは、1回挙上筋力の60%以上の高負荷筋力向上トレーニングを特徴としています。

ところで、虚弱高齢者は廃用を背景にしています。従って、このような対象に、いきなり高負荷筋力増強トレーニングを行う事は過負荷になり怪我の危険性が高まります。

そこでCGTでは、虚弱高齢者が高負荷に耐えられるように体つくりに十分な時間を割くようにしています。

具体的には、低負荷・高反復のコンディショントレーニングを1か月行います。

これにより、トレーニングによる怪我の危険が少なくなります。

このように、CGTでは、期分と呼ばれるように、トレーニング期間を細分化し、それぞれの目標を明確にします。

一方で、支援の量は進行に合わせて漸減します。

【1】第一期 コンディショニング期(初期1か月)

コンディショニング期は、組織の強度を高めるとともに、筋力トレーニングの知識を得ることによって意欲を高めることを目標にしています。

トレーニングの負荷は、低負荷・高反復(軽いと感じる負荷で20~30回の反復を1~2セット)で行います。

また、トレーニングの基礎的技能(フォーム、呼吸法、スピードなど)を反復し、高負荷になっても正しい手技でトレーニングできるようにします。

ところで膝痛、腰痛、禁忌など対象者の状態によっては、コンディショニングトレーニングに先立って、関節のアライメントの調整、補助動作の導入など、運動療法の技術が必要となる場合があります。

このような場合、理学療法士などが中心となり、個別の運動プログラムを実施します。

また、筋力トレーニングの知識の提供は体育専門職が中心となり、筋肉の名前と動作、筋肉痛の種類や蝶回復の原理など、実際のトレーニングと関連付けて理解できる情報をコンパクトにまとめて提供します。

【2】第二期 筋力増強期(中期1か月)

筋力増強期は、筋力を向上させることを目標としています。

トレーニングの負荷は、高負荷・低反復(1RMの60%以上)で行います。

2週間に1回の頻度で、負荷の見直しを行い、常に1回最大挙上力の60%以上になるように負荷量を調整します。

ところで、この時期には、筋肉の張りや筋肉痛が起こることがあります。このような運動に伴う、筋肉の張りや筋肉痛は正常な生体反応であり、この筋肉の反応が体を鍛えるメカニズムの一端を担っていくことをよく説明します。

つまり、介護予防運動指導員が関わることによって、負荷に対する体の反応を、もっと積極的に言えば「筋肉痛を楽しめるように」します。

また、徐々にバランストレーニングなど機能的トレーニングも加えます。

トレーニングの知識は、主動筋、拮抗筋の働き、痛みのモニタリングなど自立したトレーニング継続に必要な情報を提供します。

【3】第三期 機能的トレーニング期(終期1か月)

機能的トレーニング期(1か月)は、得られた筋力を日常生活に応用することを目標にしています。

高負荷筋力増強トレーニングになれることによって移動時間などが短縮され、トレーニング時間に余裕が生まれます。

この余裕の時間を使って機能的トレーニングを行います。

マシントレーニングは、単純なゆっくりとした反復動作で行いますが、日常生活ではこのような動作はむしろまれです。スピードを速めたり、複合的な動作を行ったりする必要があります。

これらを機能的トレーニングと呼びます。

例えば、階段から降りることが難しい、ゆっくりだといいけれど早くできないなど、対象者の具体的な課題から、改善の糸口となる動作を取り出し、繰り返しトレーニングをします。

また、このトレーニングによって、日常生活がどう変わったのかを聞き取りCGTと生活の関係を意識付けていきます。

トレーニングの知識の提供は、主に居住地のトレーニングを継続できる環境について情報を提供します。

対象者に施設を見学してもらい、その印象を他のメンバーに話してもらうなど、対象者の主体性を促す働きも有用であるとされています。

【4】その後の継続

修了時には、修了証の授与と評価結果の説明を行い、3か月間の努力をたたえるとともに効果を確認します。

その後の運動を継続するかどうかは、対象者によっての有用感の多寡が最も重要です。

有用感が無ければ、どのような環境があっても利用しないし、また有用感があれば、トレーニングを継続する環境が無くても工夫をして次善策を見出します。

有用感が確認されたなら、一緒に市町村の運動施設や事業を見学するなどして、申し込みに至るまでの不安や面倒さを軽減するようにすると良いとされています。